2013年02月

2013年02月26日

黒塚に想う

東京長唄協会演奏会が無事に終了しました。
今回は「黒塚」に参加させていただきました。

長唄の黒塚は沢瀉屋の為に四世杵屋佐吉が作曲し、五代目福原百之助が作調し、箏作曲は中島雅楽之都という名曲です。
今回はその二景月の芒野のみの演奏でしたが、三味線を七世佐吉氏・佐助氏・浅吉氏、唄を佐之隆氏・佐陽氏・佐喜氏の佐門会。
囃子を七代目福原百之助氏・鶴八郎氏・鶴之助氏・貴三郎氏、笛が私の福原一門。
そして、箏が中島靖子氏、尺八が山本邦山氏というメンバーでなかなか感慨深いものがあり、私も参加させて戴き幸せでした。
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想い起こすと初めてこの曲に出会ったのはもう24、5年前になりますか花柳流舞踊研究会で現家元寿輔氏が老女岩手をなさった折に故寶山左衛門師匠の横で拝見させて戴いたのが初めてでした。
たしか五世佐吉氏と東音宮田哲男氏の長唄に笛が師匠、囃子が堅田喜三久氏・喜四郎氏というメンバーでした。
舞踊曲とは思えないほどの大曲で、
「こんな曲が自分も吹けるようになるのだろうか…」
と下浚いの時に考えていたら師匠より当日の舞台稽古に間に合わないので、代わりに吹いておいてくれ!と言われ、
( ̄◇ ̄;)「ガーン冗談はよしてください〜」と動転してしまった思い出があります。
それ以来歌舞伎の舞台を観にいく機会はあっても当然自分が吹く機会はありませんでした。

それがここ三年ほどの間に歌舞伎でも新猿之助丈襲名興行や大阪新歌舞伎座で機会を戴き、また演奏会でも東京だけではなく、徳島や山形や桐生などなど彼方此方で沢山吹かせて戴きました!
来月三月には名古屋御園座にてやはり新猿之助さんの襲名興行昼の部で機会を頂戴しました。
何回も何回も演奏してますと、昔師匠が思い入れたっぷりにこの曲のことを語っておられたことが少しずつ思い出されてなんだか亡くなった師匠の笑顔が過ぎり涙が出てきてしまいます。
童のような無垢な心をを表すこの二景の竹笛、師匠の笛を思い出しその心に近づけるよう努力したいと思います。

fuefuki_kan at 18:29|PermalinkComments(0)TrackBack(0)