2013年09月

2013年09月19日

五島美術館長唄演奏会

世田谷区上野毛にある五島美術館。
閑静な住宅地の中にゆったりと敷地を構えた美術館で、
素晴らしい庭や茶室もあります。
五島美術館2

正門の横には不老門と名付けられた落ち着いた門が。
五島美術館3

杵屋五三魅先生が中心になって行われた長唄演奏会には大勢のお客様にご来場いただきました。
演目は「舌出し三番叟」「賤の苧環」「大望月」の三曲。
長く改装工事で閉館していた美術館が最近開館したので、
そのご祝儀に三番叟からの演奏。
賤の苧環は品良く素の演奏で。
そして大曲「大望月」。50分ちかく時間がかかる難曲の為、なかなか演奏されないのですが、
最後には乱序から狂いなどが入り劇的に段切を迎えます。
もともと謡曲から題材を得てますが、物語性が強くはっきりとしていて、
中に芸尽くしといわれるいろいろな演奏スタイルが入っています。
人生で何度演奏機会を得られるかわかりませんが、
今回は女子東音会の半田様のお誘いで参加させて戴くことが出来ました!
有り難うございました。

半田さんと。
五島美術館1


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2013年09月10日

筝曲地歌演奏会を終えて

昨日は大阪国立文楽劇場で開かれた菊原先生の演奏家がありました。
「菊原初子十三回忌追福・菊原光治芸歴五十周年」の会。

関東、関西の重鎮が顔を並べる豪華な会でした。
そんな晴れがましい舞台の一曲を私も演奏させて戴きましたわけですが、
「善知鳥」という地唄で吉村流家元の吉村輝章先生の舞と菊原光治先生の弾き歌いに私の笛という編成です。
謡曲の善知鳥をもとに作られたもので、一度は歌も舞も失伝してしまっていたものを復元したようです。
笛の手附は私の師匠の故寶山左衛門師がなさったもので、先代吉村流家元の雄輝夫先生となさった舞台を何度か拝見させて戴いた思い出があります。
とても深い悲しみと後悔、懺悔の念、或いは苦しみ、救いの心などがない交ぜになった難曲です。
寶先生の演奏を何気なく見ていたのですが、自分で演奏に取り組んでみると、このとてつもなく難しい曲が覆いかぶさってくるような、暗闇に入っていくような…

いや本当に緊張しましたが、とても素晴らしい瞬間を共有させていただけました。
菊原先生、輝章先生、ほんとうに有り難うございました。
また是非この曲に挑戦したいと願います!

助演者の方たち
DCIM0118


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