黒塚に想う名古屋にて…

2013年03月03日

寿友師三回忌追善

日本橋劇場で荻江節の寿友師三回忌追善の演奏会が開かれました。
荻江節は長唄界や清元、常磐津などの浄瑠璃界などからいろいろな方が演奏にいらっしゃっており、重鎮の集まる会となっていました。
今回私は荻江節の名曲「鐘の岬」と大曲「山姥」を演奏させて戴きました!

鐘の岬は道成寺を切り出したような華やかさがあり、藤間利弥先生も衣裳付けで屏風を立てた舞台という半素の演出で、演奏も米川先生の箏が入りとても柔らかでいて華やかな曲となったのに対して山姥は対象的に端正でまるで社殿にいるような張りつめた空気の中にも憂いの感じる梅津貴昶先生の舞台でした。
とても緊張し、音頭など篠笛を演奏していると心が弾けそうでしたが、不思議とそんなギリギリの状態なのに何か引っ張られるようなフワッと引き上げられるような感じで最後まで…
演奏する前はいろいろとああしたい、こうしたいと考えていましたが、何も考えられずあっと言う間に段切れを迎えてました。
後には物凄い疲れというか虚脱感のようなものが襲ってきましたが、それがなんとも言えず心地良いものだったのです…
あれは何だったのでしょうか…

兎に角今日も素晴らしい舞台にご一緒させて戴き幸せでした。
笛を吹いていることの意味をボヤッと遠くに見たようなそんな一瞬!?


fuefuki_kan at 00:26│Comments(0)TrackBack(0)

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